あんかけが書く

かきたいことをかきます。

23つめのすき『夜ふかし』

 05:45起床、23:20就寝。こう見ると人としての活動時間は長い。しかし、自分としての活動時間はどうだろう。帰宅して飯風呂洗濯等を済ませ気がつけば20時過ぎ。ぼくの平日1日は3時間しかないのだ。

 

 この3時間を6時間ほどに増やす裏技がある。それが眠らないことだ。どうあがいても昼間は居眠りするぼくは、開き直って寝ていないことがある。夜中に布団の中で「あれやりてえこれもやりてえ」と思うくらいなら、忘れないうちにできることはしたほうがよいのだ。

 ぼくが夜中にやりたいことは家事とかではなく、ゲームを少し進めるとか本をもう少し読むとかになる。先が気になるミステリだと「明日の出来事≪この本の続き」となりがちなのだ。時計を見はするものの手は止まらない。

 

 学生の時は夜中に散歩をしていた。ポケモンGOのついででもあった。街灯もなく真っ暗な中を歩き回るのだ。昼間に車が行列を成す道も、深夜は静まり返り、ただ蛙の鳴き声が響く。夜中に開いている店などコンビニくらいしかなく、そこでホットスナックを買って食べ歩いたりした。意味はなかったが、非日常的な雰囲気がすきだった。

 散歩のついでにその日発売のゲームを買いに行くこともあった。ARMSとかマリオオデッセイは日付が変わる瞬間にゲオに行った。夜中のゲオはいつも通り変わらなかった。暇そうなレジのニーチャンとエロビデオ片手のおっさんがいたくらいだ。静かにパッケージを眺められるあの空間も良かった。

 その帰り、腹痛で公園のトイレに行った。あまりにあまりに腹が痛くて仕方なかったのだ。公園にはぽつんと照明がついていたが小さなものだった。夜の公園は少し怖い。電気をつけ痛みに悶ていると、ガンガンとドアを叩かれた。

「ナントカちゃん何してんの?クソ?」

とチャラそうな男の声だった。怖すぎた。

「いえ…………違う…人です…」

とか細い声で応答すると気まずそうに誤りつつ去っていった。昼間なら許せるが夜に来るのはやめてほしい。そこからあまり夜に外のトイレに近づかなくなった。

 

 夜中は周りに誰もいない分、自分だけの世界という感じがする。今日も少しだけ夜ふかしして、本を読もう。