あんかけが書く

かきたいことをかきます。

46つめのすきなもの『スマブラfor』

 「新作のスマブラが出るってよ」

 テレビのCMなどあまり目にしないぼくは風の噂かTwitterでそれを知った。

 

 ぼくのはじめてのスマブラは、近所の家の友人が持っていたDXであった。4人くらいで集まって、薄暗い中ブラウン管テレビで乱闘をしていた。ステージは神殿、アイテムは全てあり、使ったキャラはサムスだった。神殿の左上端に居座ってチャージショットを撃つbotであった。そんな置物でも友人とワチャワチャとゲームするのは楽しかった。

 Xはそれからもう少し後。また別の友人の家にリモコンとヌンチャクを持って通い、馬鹿騒ぎをした。アイクとガノンドロフを使ってふっとばした爽快感が気に入っていた。友人はシークとリュカが上手くて、他の友人と談合して潰しに行くのが恒例であった。それをうまくかいくぐる友人もすごいものだったが、これもまたワイワイと楽しかった。

 

 そんなスマブラ3DSでできるらしい。もちろん買おうと思った。楽しいゲームには目がないのだ。

 

 学校内の友人と比べ少し遅れての購入になった。遊んでいる奴はいつもいたオタクにゲームに見向きもしなさそうな運動系の奴だった。思えばスマブラで初めて喋ったかもしれない。そんな奴とも乱闘した。

 ルールは決まって終点、2ストック、アイテム無し乱闘。朝に来た少しの時間、昼休みのほとんど、帰りの電車が来るまで、乱闘をした。

 勝つより面白いことが何よりすきだった。ガノンの炎獄握はうまく転がれば気持ちよくなれた。プリンは一撃ですべてをひっくり返すのが気持ち良い。医者は上必殺に空中前と壊せる要素が楽しかった。

 それでもストック制は強くなければ長く楽しめない。そのためには練習、情報が必要だった。正直、強攻撃はforで初めて意識した。

 

 スマブラをしていると、隣のクラスのスマブラ民も関わりを持つようになった。クソ強いカービィ、確定バーストさせられるゲムヲ。猛者達であった。

 そこでまたある人間に会う。プロゲーマーを本気で考えたほどゲームに真剣な奴がいた(実際は知らない)。そいつが学祭で大会を開くと言うのだ。応援してやらない理由がない。

 学祭で行った対戦会、大会は成功したと言っていいと思う。なにより、ぼくはゲームで楽しめた。スマブラを楽しめた。それが一番心に残っている。

 今でもあいつが続けるスマブラ大会はすきである。何もなかった地元でゲームがすきな人間を集めてみんなで遊ぶのだ。何となく昔に戻った気がする。あの空気がすきである。

 

 そしてぼくは都会に出た。人も物も段違いであった。圧倒されながら、そこでもゲームが楽しめる空間を探した。結果、日本で一番大きな大会、ウメブラに参加するのである。

 そこで人生が変わった。今までに見たことのない数の人間が1つのゲームをしに来ているのである。中にはプロゲーマーと呼ばれる人間まで。ゲームで成り立つ国がそこにはあったのだ。

 そこが本当に楽しくて、他の対戦会にも出かけるようになった。対戦会にもよく見る人が実はすごい人、みたいなことは何度かあって驚いた。秋葉原等の対戦会に参加し、スマブラで人と繋がることができた。これも嬉しいことである。

 

 4年間、このゲームを楽しんだ。十分すぎるほどに。もう何も言うことはない。

 

 明日、そのゲームの新作が出る。これからのぼくのゲーム人生にも大きく関わるだろう。非常に楽しみである。