あんかけが書く

かきたいことをかきます。

17つめのすき『大きめの風呂』

 帰宅からの風呂からの飯からのゲームからの睡眠の5連コンボを決めると気持ちがいい。別に今の環境でそれができないわけではないし、今までもやっていたことだ。それでもなぜかここ最近は特に風呂が気持ちいい。住処が変わって実家より風呂が広くなった。不思議な現象ではあるが結果としては良かった。

 浴槽の縁にもたれて全身の力を抜きながら、足をぐっと伸ばして肩まで浸かることができる。その間、今日の反省会と明日の予定を確かめる。いろいろ考えて、

「まあええわ」

今入る風呂が気持ち良い。それでいいのだ。

 

 地元のいろいろな種類の湯があるあの銭湯もすきなのだが、それよりも今の風呂の方が気持ち良い。疲れているのだろうか。

 

 そういえば木曜日だった。こんなに土日が待ち遠しいことはない。まだ自分は自分であることを確かめつつ、今日は寝る。

書いてるやつについて謝罪

 

 このブログを読んでいる皆さん、すみません。

 最近別の場所に移り住み、生活に慣れていないため、時間を作れるようになるまで投稿ペースがかなり落ちます。

 

 一応まだ下書きに書き途中のものとか残ってるんですけど中途半端に出すよりはそれなりに仕上げたいので順番に書いて投稿しようと思います。

 

 自分を見失わないようこれから頑張ろうと思ってます。

 

16つめのすき『古いアーケードゲーム』

 先日、何気なくswitchのe-shopの一覧を眺めていたら「パンチアウト!!(アーケード版)」が配信されているのに気が付いた。スマブラforに参戦したあのリトルマックがメインキャラクターのゲームだ。敵のパンチを左右にかわし、アッパーカットでKOを狙う。やることはシンプルながらも非常に面白い。実際に世界からの人気もある。

 

 今の時代ほど複雑な要素がないため、目的とそれの達成のための手段はわかりやすい。敵を倒して右に進む、上から迫りくる異星人を撃ち落とす………。非常に簡潔で、ゲームに慣れた今時の人間はとっつきやすい。使うボタンも、そこまで空間も広くはないため移動も簡単(操作性が酷くなければ)だ。

 

 今日たまたま見つけて遊んだ「ファイナルファイト」はベルトスクロールアクションの元祖だ。「くにおくん」シリーズのように進みながら敵をボコボコにする。レバー入力とボタン連打で様々な攻撃が出せるのであまり単調にならない。アーケードゲームの分、コインを入れさせるために難易度が高いのが少し難点だ。あのゲーセンは他にも面白い筐体があったため通いたい。

 アーケードゲームと言ったらレースゲームも欠かせない。少し離れたゲーセンにあった「スリルドライブ」はレースゲームの中でも変わり種だ。なんと、スピードをガンガン出すゲームに「損害賠償」という法律の概念がある。公道を走る他の車にぶつかれば事故となり、レース後に金を請求される。タイムロスにもなるため緊張感が増す。ただし、友人とやると緊張感よりもバカゲーとしての側面が出がちになる。「TANK!TANK!TANK!」のように事故を起こしまくり賠償金を稼ぐ(負債を負っているのだが)戦いもアリだろう。

 

 何が面白いのかを手探りで探していたためか、改めて見ると迷走気味なゲームも多い。ぼくは秋葉原のとあるゲーセンにある「キーボードマニア」(以下キーマニ)がそうだと思った。もし、本当にこのゲームがすきな方がいるのであれば申し訳ない。

 キーマニはキーボードをモデルにした音ゲーだ。音楽に合わせて体を動かすのだから楽器を演奏しようとするのは当然出るであろう発想だ。ただ、あまりにも再現しすぎた。押すオブジェクトが24+αある。これを手元を見ずに押すのは本当にピアノなどを演奏した経験がある人でなければ難しいのだ。このオブジェクト以外は普通の音ゲーしている分もったいない気がする。これから何度かプレイして上手くなりたいゲームの一つだ。

 

 ゲームの技術が今ほどできていない分、できることを探すかのようにいろいろなアーケードゲームがある。そのときに見つかった面白いものが今、受け継がれて遊ばれている。インベーダーゲームが進化してスクロールシューティングになったようなものだろうか。

 

 難易度は高いが不思議なことに敷居は低いというものが多い。気が向いたときにゲームセンターの片隅、ひっそりと佇む筐体に100円もしかしたら50円を投入し、アーケードゲームの世界へ没頭しても良いかもしれない。

15つめのすき『新幹線』

 どこかに旅行をしようとなると大体電車が選択肢に出る。飛行機で行くほど遠くはないし、車で行くには技術と体力とガソリンが足りない。電車はそこそこ手軽で身近なのだ。

  ぼくは鉄オタというものではないので電車には詳しくないが、満員でなければ乗っているのはすきである。混雑を避ければ新幹線もまたよいものだ。

 

 新幹線に乗るならおよそ3時間程度だろうか。この3時間、ぼくは大抵窓の向こうを見ている。新幹線の速さは時速300kmほどらしいが、乗客からは景色がその速さでかっ飛んでいく。それはまさに風景画のスライドショーだ。景色は目まぐるしく変わる。

 よく乗る名古屋→東京は顕著だと思う。中京、京浜工業地帯を駆け抜けるのだ。名古屋駅から出ればすぐに蒲郡競艇場、それに続いて港が広がる。かと思えば陸地に入って山へ突っ込み、人の存在に驚きながら静岡へ入る。これまた浜松から都市部が広がり、気がつけば茶畑、それを過ぎれば工場の多い地域の向こうに富士山が見える。日本の自然の象徴たる富士山と工場が並んでいるのは面白い。

 

写真は若干ミス

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 新横浜のアナウンスが聞こえると、地元に似たような風景になる。そこでぼくはそこまで尿意はないにもかかわらずトイレへ行く。本当の目的は用を足すのではなく散策だ。足を動かしたいのと新幹線車内という珍しい空間を歩きたいのだ。意味はないのだが楽しい。狭い空間にいろいろあるというのがぼくがすきになれる理由にあるだろう。

 トイレは流すときの「ブシッ!!!ガーーー………グゴッ!!!!!」という音を聞く。日常でほとんど聞かない音だ。毎回びっくりしてしまう。

 

 席に戻ると坂にできた住宅街が見える。集合写真のひな壇のようで特徴的な家がよく見える。他の平地とは違うところがあり、これもまた面白い。

 新横浜を過ぎればそこからは異世界。コンクリートジャングルなる表現がぴったりだ。どの道にも人は歩いているし、マンションが立ち並ぶこの街は何度見ても慣れない。家と家の間に隙間がないことにも驚く。こういう場所は住みやすいのだろうかと疑問も湧く。

 

 

 

 ………と、この記事を書いていたら降りる駅になりそうだ。支度をするためここで終わろう。では。

片道切符

 朝から目覚まし時計を止めて二度寝した。

「馬鹿野郎、こんな日にゆったり寝てんじゃねえ」

「明日から生きていける?」

ごもっともな意見だ。大目玉をくらいながら身体を起こす。朝から起きなければならない理由はわかっている。今日から縁もゆかりもない地で暮らすのだ。

 

 寝ぼけ眼をこすり、洗面を済ませる。服を着替え、昨日荷物を詰めて膨らんだ鞄を用意する。それで準備は終わり。あとは出勤ついでに送ってくれる父を待つだけだ。なんだかんだ遅く起きた割に準備は早く終わってしまった。いつも家族でどこか出かけるときはこうだ。ぼくは大体「待つ」側の人間だ。

 

 待つ間、鼻をかんでいた。昨日から鼻水が止まらなかったのだ。汚すぎる自分の部屋を掃除していたせいだろうか。ものはすっかりなくなったが、おかげで鼻炎になってしまった。母が見かねて薬をくれた。なにやら副作用の話をしていたが、うわの空で聞いていなかった。書きながら今わかった。喉が渇くのだ。

 ネクタイを結ぶ父を横目に、薬を飲みながら天気を確認する。

「今日はこの辺晴れだってさ」

「ふーん」

「お前がここの天気を見ても仕方ないだろ」

言われて気がつく。すぐさま調べ直す。

「向こうも晴れだわ」

「それはなにより」

全国どこも晴天だ。暖かくなるというのも嬉しい。きっと外に出ることになる明日も晴れのようだ。

 

 父も支度を終え、外へ出る。母は玄関先で見送りだった。

「気をつけて」

「はいはい」

なんともない会話だった。そのまま父の車に乗り込む。道中の会話はなかった。ただラジオが響くだけだった。そのまま二人、無言で駅まで歩いた。改札を通り階段を歩く。慣れた足取りで前を歩く父の後ろをついていった。

 

 少し待って電車が来る。周りのスーツ姿のおじさん達に混じって乗り込む。どこを見ても疲れて光を感じない瞳があった。自分もこんな有象無象に成り果てると思うと嫌になる。それでも、誰でも家族とか楽しみとかを糧に必死に生きているのだろう。ぼくもそうなれるだろうか。将来のことは考えたくない。

 各駅停車に乗ってしまったため、そんなおじさんは佃煮ができるほどやってくる。目的地に少しずつ近づく電車、増えるおじさん。おじさんとひとまとめにしても十人十色、千差万別。どれもその人なりの人生がある。これだけのおじさんは世界から見れば氷山の一角なのだ。そう考えてまた少し嫌になる。

 

 駅につく。電車を降りると、父はいつの間にか後ろにいた。

「お前は向こうだぞ」

「知ってる」

これまた黙って先を歩くぼくと後ろの父。

 

 何も話さず、とうとう新幹線乗り換え改札まで来た。

「まあ、頑張れよ」

「うむ」

それだけの言葉を交わし、二人は逆方向へ進み、雑踏の中へと消えていった。