勢いで突っ走るのがいつもの自分の悪い癖で、いつだってそれで得たものは後悔ばかりだ。良くも悪くも欲望に忠実である。
昔やってた部活も漫画に影響され、学校だって「普通じゃなくて近い」という理由で一目散、恥ずかしながらもキャラに合わないアレな話も火の玉ストレート、今の会社も給料とちょっと面白そうだと気を引いたことで決めてしまった。
心の底で何かが止めようとするが、その「何か」ができることは足を引っ張るだけである。大抵のぼくはそいつを蹴飛ばして突っ走っていた。
突っ走ってもゴールテープなんかなくて、走り終えたら落とし穴。穴の底では「何か」がこう囁く。
『な?今回も駄目だったろ?』
そう言われるたびに心が折れる。
結局、出来上がったのは捻くれたつまらない男である。面白いことはそうなかった。
さっき目の前でおっさん同士の喧嘩が起きた。一瞬経ってハッとして駅員さんを呼んだ。もしもっと早く呼んでたらお互い不快にならずに済んだのかもしれない。心残りが増える。
いつもぼくが自爆して勝手に不幸になる。思い返せば笑い話にはなるが(ならない)。
それでも今回は話が違う。何年だか十何年だかを変える話だ。ぼくの薄っぺらい人生、こんな選択していない。
どうしよう。
追記:アホらしいほどに解決しました。アホでした。