ダンガンロンパV3終わってしまいました。
ダンガンロンパシリーズ(絶対絶望少女とアニメのダンガンロンパ3以外)は中学の時にやったかなあ……ってくらい前。でも中学の頃にアニメを見ていた*1のでかなり思い入れがあって好きなゲームシリーズ。初代の発売日調べたら2010年で泣いちゃった。プレイ中に「10周年!」と公式に言われたので信じられなかった。
初代、2とストーリーを思い出したくて通しでプレイしたあとのV3なので、オタク特有の感情垂れ流しモードになっている今ではちょっと思うところもある。
2020年は、シリーズ1作目『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』誕生から10年目を迎える年。
— ダンガンロンパ公式 (@dangan_official) 2020年4月9日
生誕10周年を記念して、今年はさまざまな施策を展開していきます!
月1回の公式生放送を5月より配信決定!
詳細は近日公開#ダンガンロンパ pic.twitter.com/hVWGmRQmtt
パチンコにもなるらしい。ウィークポイントがキリン柄になったりするんだろう。
「パチンコダンガンロンパ」登場。特設サイトを公開しました。https://t.co/etvrGzIn4O #ニューギン
— Newgin group (@NewginGroup) 2020年6月8日
ネタバレにならない範疇で書くのは難しいのでネタバレになりそうなところは後からまとめて書きます。感想見てから買う人もいると思うのでその辺はしっかりします。
とりあえず触り始めから。難易度はイジワルでしたがそんなに難しくないかと。ダンガンロンパV3公式サイトを参考にしましょう。公式はサイトにネタバレも嘘も書かないので参考になります。
ダンガンロンパシリーズのすきな所、挙げるとするなら「キャラクター」「音楽」「シナリオ(トリックも全体も)」なんですよ。この辺にシリーズで順序付けるなら
シナリオ
2≧3>1>3
キャラ
2>1>3
音楽
2>3>1
になるんですよ。シナリオの評価書き方が意味わかんないと思うんですけどなんとなくわかってください。ちなみにちょっと前はこんな感じでした。
ダンロンV3五章おわり
— あんかけ (@Ankakeanan) 2020年6月11日
結構この話好きかもしれん
シナリオ
2>3>1
演出
3>2>1
キャラ
2>1>3
くらいのきもち
シナリオはとある章ととある章の推理トリックが「そうはならんやろ」と「いやわかるやろ」の感想になってしまったので腑に落ちない部分がありましたがなんだかんだ犯人がわからないので楽しめました。ダンロン恒例の5章のしっちゃかめっちゃかさがお気に入りです。
トリックの話を続けると、今作は一つの事件に関してリンクして解決すべき事象が多くて、それで全体の時系列どうなってんだろうか、というややこしさになっている。しかもそれらは言うほどつながってなかったりする。「事件Aの前提として事柄Bをなんとかしなきゃ」みたいな流れ。初代の4章とか2の3章とかはどういう順で何が起こってんのか結構あやふやにされたうえでつながってくるけど本作はそんなに謎にならない上にそこまでつながらないんすよね。何とも言えない気持ちです。
多分気になるダンガンロンパシリーズの「さてこの学校・島はなにがどうなっているでしょ~~~か」というラストの話はネタバレですね。ぼくは「悪くないものだった」と言っておきます。
おまけ程度に書きますが、ちらっと出るアイテムやスチルの動き、おしおきのあのシーンとかあのシーンとか、過去作のオマージュだったりしますね。通しでプレイしていたので
そしてこのゲームは人が死にます。1と2見てもコロシアイ参加者全体の2/3は死んでるので今作もそれに漏れません。しかもめっちゃお気に入りのキャラから順に死んでいくんですよね。「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおえっちだああああああああああああああああああ」と思ったら死にますもん。なんだかんだ最後にはだいたいお気に入りになるんですが。
キャラはダンガンロンパらしい濃いキャラが揃っててワクワクしましたね。その上で議論はみんな真面目?に話しているので頑張りが見えます。フルボイスの議論でみんながよく喋ってくれるのはオタク的に嬉しい。
あと今作は下ネタが密度、質共にアレなのでアレですね。途中に「いやよりにもよってお前がそんなこと言い始めるのかよ」と思ったらそれが結構続くのでアレです。
お気に入りのキャラをここで書くと上記の「お気に入りのキャラから死ぬ」に触るのでネタバレですね。
後は音楽とか演出とかゲーム的な話とかをまとめてしていこうと思います。今作は1と2の曲がテンポ低めでアレンジされて入っているので落ち着いた気持ちで楽しめますね。議論中の謎が深まる場面の曲は本当に不気味。すごく良い雰囲気作り。
で、音楽とシステムがめちゃくちゃ良いのがスクラム議論。何が良いかって言うとその時点で生きている全キャラの掛け合いと、今までにない構図なんですよ。それをありえんいい演出と後ろのクソカッコいいシンセが盛り上げてくれるわけで。
ボイスの読み上げが制限時間で、相手の読み上げ前にこちらの意見リスト見て*2探すのがキツイけど面白い。頭弱いメンバーでもちゃんと考えて意見してくれるからこそできるパートだと思う。
普段のノンストップ議論でもフォントが発言内容、キャラによって変わったりするのも良かった。過去作にないような文字の動き方も演出の一つとしてよかった。おかげでV狙いのガバAIMマンにはちょっとつらかった。
というわけで、いろいろなところから見て「悪くないかな」という意見です。TLからはいろんな話が出てきましたがダンガンロンパを楽しむ人としてV3はⅤ3としてプレイしておくべきだと思いました。
次はザンキゼロとかやってみたいですね。
以降、ネタバレにします。
はい。スクロール量は十分でしょう。
多分このゲーム何が評価別れてるかって6章なんですよ。1章で叙述トリックされるなんてどうでもいいんですよ。確かにめちゃくちゃ好みの女キャラが主人公でテンション上がってたら怪しい行動し始めて裁判でデカい声出しました。主人公切り替わるのはウインドウの色とか立ち絵の出し方とか全部演出が上手いんすよ。
それはそれとして6章なんです。
皆さんご存知のアレなんですが、「ダンガンロンパ好き」と言ってしまった以上あの終わり方について受け止めるしかないと思ったんです。アレは違うだろとかやっちゃいけないラインはあるとか怒るのは当然な話なのはそうなんだけれど、結果として「ダンガンロンパはそんなゲームだし、そんな事も言ってくるゲームだったよな、んでダンガンロンパって今まで面白い奴だったよな。v3は違ったけどな。」と受け入れざるを得ないんです。なぜなら終わってしまったから。
一旦6章の話をしましょう。
演出としてニコニコ風にコメントが流れる場面がありました。中学生の頃にプレイした初代ダンガンロンパ、シリーズ通しでようやく始めたV3。絶対心の何処かで「希望は前に進むんやろなぁ」とか「絶望感やべえけどどう好転するんや……」と思っているんです。いくらこのゲームがどんでん返しがあるとは言え、シリーズとしての話の構成はあるものです。その心にある内なる声があのコメントたちです。どうあっても思ってしまう部分はあったのでぼくはなんの反論もできません。もちろん、一度も思ったことない人は別でしょう。
視聴者側の意見の一つならオーディションを受ける参加者達もそうです。何か異能系バトルだとか頭脳戦とか、一度くらい妄想したこと無いですか?自分のスタンドとか自分の念とか。なんなら連れ歩きたいポケモンでもいいです。コンテンツに没入した結果のオタクの行き着くところの一つです。あれが出ているわけです。
そこにオーディションですよ。ポケモンの話出たのでポケモンで例えますが、「今からポケモンの世界に連れて行ってあげますが、オーディションで選んだ人だけにします」と言われたら無限に喋りませんか?あいつとあれこれしたい、あんな戦いをしたいとか。それが「コロシアイ」に傾いているのです。誰が否定できるんだって話ですよ。
あと、黒幕の彼女です。ゲームやってて一番キツかったのはこれです。彼女は嘘まみれの本作内で一つの真実を示します。「これはフィクション。で、1も2もアニメの3もフィクション。」これ。去年にドラクエ映画見た時を思い出した。
とにかく、「自分が熱中して自分が動かして自分が解決させ自分がもたらした世界への希望」を全部「嘘だよ〜〜〜」で終わらせるわけなんですよ。自分は苗木くんにも日向くんにも主人公でもあったわけなのに、「あなたの戦いに意味はありませんでした、だって嘘だもん」で全部否定されるんです。しかもその自分だった主人公達にも。自分から否定されるわけです。こんなに辛いことはないのです。
こればかりは仕方ないです。正直しんどい。めちゃくちゃ感情入れてしまうタイプなので自分の人生の一部を否定された気持ちになりがちです。
唯一の救いは「これ作ってるのはスパイク・チュンソフトってとこなの!」と言われなかったことですね。これがあったらモニター破壊してました。
そして最後の主人公組の行動ですね。主人公組は見ている人にノーを叩きつける為に一番面白くない行動をします。この段階で何が一番頭おかしいかと言われるとこれが楽しまれる世の中なんですけど。
この展開、製作者からのありがたいお話だと思うんですよね。確かに全部倫理的には正しいし頭おかしい世の中と同じ考え方してたプレイヤーも正しくはないんですけど。
でもそれは制作側が一番言っちゃいけないだろと思うんですよ。自分が作った「間違った考え方」全部ひっくり返して。挙げ句説教までされるって。それで「見ている奴らが一番面白くないのはこれだ」って面白くないことさせようとして*3。
実際あれで全滅してたら陰鬱さで二度とプレイできないインパクトになってた。どう受け止めれば良いかわからないもの。
結果として生きてトゥルーマンショーのように終わってくれた(セットであることを示していたのでオマージュだと思う)ので良かったかもしれない。6章の中でもあそこだけダンガンロンパしてくれた。
さて、それでも「悪くない」と言えるのは今の自分が「ダンガンロンパは終わったと思えている」からだと思う。終わってくれないと、終わったと思わなければこの感覚はすべて作られた嘘になってしまう。だから終わったものだと思っている。
もちろん何かしらの新しいコンテンツは出てくれても構わないが、同じ世界観で話をするのはやめてほしい。もうあの世界はあのままで終わっていてほしい。
でも続編が出た時、心の整理がついて覚悟をした時、新しいダンガンロンパをプレイしてしまうのだろう。新しく世界が作られて、新しくコロシアイの舞台ができて、新しいキャラクターが産まれて、新しく書かれた筋書きでコロシアイが始まる。こんなに楽しく嬉しい話はない。
こう望んだ時点でコロシアイを求めているのだろうか。正しい基準が無い以上、心の中で折り合いをつけるほかない。
助けてくれ。
追記
ツイッターのぼやき
めちゃくちゃざっくり言うなら「ダンガンロンパ好き」として見ると「は?」になるけど「オタク」として見ると「なるほどね(ニチィ)」っていう感想になります
— あんかけ (@Ankakeanan) 2020年6月16日
まさしくロールプレイして入れ込むタイプなのでダメージが大きかった
— あんかけ (@Ankakeanan) 2020年6月16日