あんかけが書く

かきたいことをかきます。

ちょっと不安

 主語がでかくて根拠に乏しいですが書きたいので書きます

 

 そもそも、私がへ遊びに行ったり、お手伝いをするのは「私が楽しいから」「人が集まることにより、界隈の発展のきっかけとなるから」である。私はそこまでゲームが上手いわけではないが、それでも楽しんでゲームをしている。なおかつ、対戦を後ろから眺めるというのもすきである。岡目八目とでもいうのか、全体を眺めながら次の動きをワクワクしながら考える。これもまた良い。そういった楽しみを求めてあちらこちらに顔を出す。
 ちょっとかじってルールやテクニックもわかるが全く畑違いのゲーム*1の対戦会を覗いたこともあった。何が起きているのかはわかるが人間には無理だろ、と思ってしまうムーブがあちこちで起きていた。それでも足りない知識を総動員させつつ隣の人に解説を頂いて画面が見えてくると面白さは跳ね上がった。こういうことがあるとその場にいる人もゲームもすきになる。未だに基礎を学びつつの段階であるが、大会が動画化されていたりすると見る。

 これらのゲームイベントを「ビジネスとして、商業の手段として」始めたい方々に知っておいて欲しいことがある。

 現状、私の知っている範疇では国内のゲーム大会・対戦会はコミュニティ側が主導で開催するものが非常に多い。日本で特に盛んな1on1の対戦格闘ゲームはゲームセンターであったり、有志が会場へ機材を持ち寄って開催することが多い。なおかつ、これらのイベントは「そのタイトルが好きな人」によって行われる。参加者はもちろん、運営の人間もそのタイトルについて精通している。
 この「会場にいるみんながゲームに詳しい」はかなりすごいことだと思う。ゲーム内の問題、その周辺機器の問題が起きた時に運営側だけでなく参加者側すら「ああ、これはこの入力をしたから起きたものだろうな」と原因を理解できる。理解できるまでにそれなりの時間がかかっているはずなのだ。その時間は「いつも通りゲームをプレイしている」時間であるが故に誰も気にとめていないだけで。
 コマンドだけではない。ハード周りの機器・配線もそうである。少し見て考えればわかりはするのだが、各ハードにおいてどの機器がどのような役割をしているのかということまでタイトル別に勉強しなければならない。このコントローラーはこの接続方法、音声はこのようにすれば出力できる。これもゲームハードを触ったことがあり、その目で誰かのコントローラーを見たからできること*2なのだ。
 コミュニティによる大会はそれらに詳しい人間によって行うことができる。ゼロからイベントを起こそうとした時にゲーム側に関わる人間が必要な知識はかなりあるのだ。少人数の小規模であるならイベント前の計画、手続き、人員手配に加えて「ゲームをする」必要がある。実際にゲームイベントを行う企業の方からイベント前に1タイトルをやりこむと伺った。プレイヤーの気持ちになるために必要な行程となっているのだ。

 これらに加えて始める前にはお金の問題が大きい。前提として会場は確保する必要がある。スマホでもない限りモニターは人数に応じて購入するなりレンタルするなりで増やさなければならないし、ゲームハードも購入するか参加者側から持ち込んでもらうしかない。ゲーム以外にもそれらを繋ぐケーブルや演出のためのスクリーンも用意しなければいけないかもしれない。
 そして人件費。イベント内でプレイヤーのやりとりをスムーズにするための人間だけでなく、配信画面を管理する人間も、前に立って大声を張りステージ前でイベントを回す人間もいる。これらをコミュニティの人間は「好きだからやっている」。よって人件費はほとんど発生しない。誰も彼も使える知識があってゲームに関して有用なスキルがあるにも関わらず。
 では逆に収益はどこから入るのか。イベントを依頼されたのであればそこから割に合う金額を提示されているはずであるし、足りないなら請求する。大きなイベントであればスポンサーとなる協賛企業や個人からの援助があるかもしれない。とはいえ、いきなりそれらを得られるはずはない。よって、しばらくはイベント参加費を設けることで収入とする。参加者からいきなり先述の準備費用を集めようとすると高額になることは確実となる。堅実にいくなら何度目かで利益が出るような長い目で見る計画が必要だろう。利益となるのはまたしばらく先となる。
 コミュニティ側では「損になりすぎない程度」に金銭を集める。利益はそこまで重要ではないのだから。故に、参加費もそこそこである。とあるゲームのイベント一覧を見てみると、こんな感じ。

puyo-camp.jp


 開催する手間がかかる割に利益はそうでもない。なおかつ、競合はノウハウもあってプレイヤーからの人気も高く熱意のある上に利益を度外視するような団体である。新しく入り込むにはなかなか難しいのではないだろうか。参加者サイドも公式企業のものでなければ「安くてプレイヤーに理解がある」イベントを選びたくなるものである。結果、選ばれないイベントは栄えなくなってしまう。対抗するためにはコミュニティの努力に新規開催者は合わせなければならないのだ。その見返りは非常に小さなものだとしても。

 

 こうしてお金の動きが小さくなり、産業としては縮小し、世間に影響なく、日本のe-sportsは今まで通り「やりたい人がやっているゲームのなにか」に戻りましたとさ、めでたしめでたし。


 という一つの未来が昨日の夜中に見えたので界隈の人頑張ってください。
 「ウチは企業でもこういうことしてるよ!」とかそういう話が聞きたいです。よろしくお願いします。

 

 

追記

昨夜に友人と話していた「ゲームの知識もイベント経験も無い方のお手伝いにほぼ0から対戦会したよ」から広がった話です

 

話は「参加者側が勝手を知ってて半分スタッフみたいに動ける人もいるコミュニティのイベントに対して建前でも全部仕切らなきゃいけない企業のイベントが対抗できるはずなくない?」「それで企業のイベント減ったらお金動かないし第三次産業としても成り立たんからe-sportsも終わりでしょ」「でもコミュニティを無くせる訳がないからイベントを自前で用意するより認可してスポンサードする方がいいよね」「それは闇市場を育てるのと変わらないのでは?」みたいな流れです。最悪上の本文読まなくていいのでこの文で察してほしいです

 

自分の好きなコミュニティイベントが長期的に自分たちの首を絞めているのではないかと思った次第です

明るい未来にするための対策とかコメントかTwitterにください

 

追記の追記 2019/11/06

「普通の人」の定義を変えました

*1:ぷよぷよ

*2:そこまでゲーマーでもない普通の人は複数コントローラーを持たない