「〇〇の話」No.3。
留年生
— 純田舎 (@KiraInyaka) 2019年10月10日
大学なりなんなりには、ある期限で規定単位を取得していない場合、学校側から「勉強してない罪」と、生徒をもう一年同じ学年にいさせるシステムがある。それが留年だ。
ぼくの学校の留年率(体感)は2%くらいで、なかなか高い。ぼくは3年ほど留年に一向聴をかけた期間があったが、周りの友人の助けもあって無事ストレートで卒業できた*1。ありがとう。
ぼくの学校は、このシステムにより生まれた留年生がよくいた。4月、新たな教室で談笑していると見慣れぬ顔が入ってくる。基本的に「誰?」の反応をするのだが、学外活動なりの繋がりで寄っていく同期がいる。そして周りはその流れで察する。
(今年の留年生がアナタなんですね…)
周りが誰も知らないと距離感が掴めず、第一声の口調をどうするか悩む。気になって話しかけてみたいのに何から入れば良いかわからない。どうせこれから先はそれなりに長い*2のだから関係を結んで損は無いが、その一歩目が遠い。
もっとも、そのまま次の年には消えていたり後輩になっている人もいる*3ため、そこまで考えなくても良いこともある。
周りの留年生というのは、やたらとユニークな人が多く、良くも悪くも個性的であった。実験中にタバコ吸いにどっか行くやつとか隙あらば昼飯のパンを貰おうとするやつとかやべーオタクとか病みがちのやべーやつとか性癖のやべーやつとか勉強以外何でもできるやつとか「一生に留年しような…」と共に墜ちることを覚悟し合ったらぼくだけ進級して「すまん!進級した!」と煽りか謝罪かわからない文言を投げに行ったやつとか卒業したと思ったらまだ1年学生期間のやつとか。
大体の人とは未だに関係がある。何かしら学生時代の友人と集まると1人か2人か3人いる。多い。ぼくの狭い交友関係から考えると割合は高い。なんだかんだ仲のいい友人の知能がアレだったり、友人の友人が留年生だったりする要因で周りの留年生率が高い。あの人たちも今では学生していたり働いていたりする。時間はそれなりに物事を解決してくれる。
留年したからどうこうとは思ってないが、留年はしたくないものである。若い頃の1年をクソの掃き溜めスクールで過ごすのはもったいないのだ。
今の自分もそこそこの期間虚無にしていたおかげで実質人生を留年、みたいなところもある。ぼくは留年より被害は小さいと思うがちょっと周りと人生の進捗を比べて憂鬱になることもあったのだろうか。その気持ちは当人しかわからない。
ともかく、留年生のみなさま、これからもなかよくよろしくお願いします。